本書は、フランス人のフィリップ・ドロールが2014年から2016年にかけて歴史街道として有名な旧東海道に沿って、スケッチ旅行をした時のものです。ここに彼の作品と紀行文を一冊にまとめました。11世紀に遡るこの街道は、東京(旧名・江戸)と京都を結ぶ約500kmの道程です。 フィリップ・ドロールはこの街道筋を旅することで、日本との出会いを求めました。この旅は、過去と現在を結びながら揺れ動く日本のロードムービーと言えましょう。江戸時代を彷彿とさせる素晴らしい、しかし消えゆく運命にある光景や、現代日本の巷、日常風景までを織り交ぜた紀行スケッチ集(カルネ・ド・ヴォワヤージュ)です。 東海道五十三次を描いた歌川広重の時代から180年後に、フランス人がスケッチブックを背に125 CCのスクーターで広重の足跡をたどります。 この本で良い旅を(ボン・ヴォワヤージュ)。